こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はガーナ代表FWのモハメド・クドゥスについて深堀をしていきます。クドゥスは相手に囲まれた状態からでも個人で打開できる力を持ち、チームのために最後まで走りぬく愚直な姿勢を持っています。2024-2025シーズンではトッテナムの成績が17位と低迷したものの、続く2025-2026シーズンはトーマス・フランク新体制のもとでクドゥスを中心にした選手たちが躍動しています。
攻撃関与能力 | ★★★★ |
守備貢献能力 | ★★★★ |
サッカーIQ | ★★ |
身体能力 | ★★★ |
そんなモハメド・クドゥスについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
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どんな選手?

基本情報
生年月日 | 2000年8月2日 |
出身地 | アクラ (ガーナ) |
身長 | 175cm |
体重 | 70kg |
ポジション | FW |
利き足 | 左 |
市場価値 | 83億円 |
プレースタイル
右ウィングのポジションを主戦場とする選手。力強い左足の切り返しとテクニックが持ち味で、狭いスペースがあれば攻撃を形作ります。身長は175cmと大きくはありませんが、相手を背負った状態からの反転や身体のぶつけ合いは得意で、フィジカル面に優れています。特にハイボールの処理やアバウトなボールはクドゥスの得意分野で、収めてすぐに相手の重心に応じて抜ききることができます。とはいえ、無理に抜きにかかることはなく、状況に応じて味方選手との連携もできるため、とても柔軟で厚みのある攻撃に仕上がります。一方で守備意識も兼ね備えており、前線からのプレスやプレスバックなど、チームのために献身的に走ります。特に、試合終盤でのクドゥスのプレスバックは強烈で、スタミナ切れを起こした相手は格好の餌食となります。
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プレー映像
これまでの経歴
2025年現在までのモハメド・クドゥスの経歴を簡単に振り返りましょう。
ノアシェラン
在籍期間 | 2018-2020 |
出場試合数 | 55試合 |
得点 | 14得点 |
アシスト | 3アシスト |
サッカー選手育成機関ライト・トゥ・ドリーム・アカデミーに12歳で入団したクドゥスは、2018年にノアシェラン(デンマーク1部)に入団します。1年目から29試合に出場し3得点2アシストを記録し、ヨーロッパリーグにも出場しました。得点感覚が芽生えたクドゥスは、翌年も26試合11得点1アシストを記録。才能の宝庫アヤックス(オランダ1部)へ移籍します。
アヤックス
在籍期間 | 2020-2023 |
出場試合数 | 92試合 |
得点 | 32得点 |
アシスト | 11アシスト |
2020年7月に5年契約でアヤックスに加入したクドゥスは、1年目から22試合に出場します。このうちリーグ戦17試合4得点3アシストを記録しました。翌年の2021-2022シーズンは肋骨の骨折の影響で、アヤックスのセカンドチームであるヨングアヤックス(オランダ2部)で出場する機会を得ます。5試合の出場となりましたが、5得点を記録します。怪我からの復帰で好調ぶりを披露したクドゥスは、翌年の2022-2023シーズンには42試合18得点6アシストを記録。持ち前の身体能力と高いレベルの足技でチームを牽引しました。2023-2024シーズンは3試合に出場した段階で、ウェストハム(イングランド1部)への移籍が発表されます。
ウェストハム
在籍期間 | 2023‐2025 |
出場試合数 | 80試合 |
得点 | 19得点 |
アシスト | 10アシスト |
ウェストハムに移籍したクドゥスの契約期間は5年で、移籍金は4450万ユーロでした。移籍後すぐにチームに定着すると、シーズン通算45試合14得点6アシストを記録。数多くのプレミアリーグのクラブからリストアップされます。2024-2025シーズン開幕前には多くのクラブがクドゥスの獲得を試みますが、クドゥスは残留を希望します。残留後のウェストハムは成績不振に陥り、結果として14位フィニッシュ。クドゥスも35試合5得点4アシストにとどまりました。そして翌年の2025年の夏の移籍でトッテナム(イングランド1部)への移籍が決まります。
トッテナム
在籍期間 | 2025~ |
109億円の移籍金でトッテナムに加入したクドゥス。トーマス・フランク新監督の下、4-3-3の右ウィングのポジションに定着すると、チャンスメイクからプレスバックまでを行うチームの働き者として活躍し始めます。
代表歴(A代表)

デビュー年 | 2019年 |
出場試合数 | 38試合 |
得点 | 11得点 |
アシスト | 2アシスト |
U-17・U-20ガーナ代表に順当に選出されていたクドゥスは、2019年11月に開催されたアフリカネイションズカップの南アフリカ戦で初めてA代表に選出されました。この試合で代表初ゴールを記録したクドゥスは、その後も代表に選出されるようになり、2022年にはワールドカップ本予選に3試合出場し、韓国戦で2得点を記録するなど、ガーナ代表の躍進を支えました。しかし、2025年に行われたアフリカネイションズカップはガーナ代表は1勝もできず予選敗退に終わるなど、アフリカの上位層からは遅れをとっています。
主な獲得タイトル
クラブ/代表 | 大会名 | 獲得回数 | 獲得年度 |
---|---|---|---|
アヤックス | エールディビジ | 2回 | 2021-2022・2020-2021 |
KNVBカップ | 1回 | 2020-2021 |
モハメド・クドゥスの魅力
【モハメド・クドゥスの魅力①:狭いスペースで前を向ける】
Embed from Getty Imagesクドゥスは狭いスペースであっても容易に前を向きます。逆サイドから来たクロスボールがコーナーフラッグあたりに流れた場合、クドゥスはフラッグ周辺で相手を背負うかたちになります。その際、左足でボールを隠しつつ右手で相手を触ります。右手の感覚を頼りに相手の重心を探り、左足で瞬時に反転します。すると、フラッグ周辺から2次攻撃に繋げることができます。また、クドゥスはボールを引き取りにポジションを1列下げることがあり、その際にも巧みなボディコントロールが光ります。ファーストタッチがうまく決まれば、相手選手に奪われるシーンは極めて少なく、チームの攻撃の起点となります。ドリブルを過剰にチャレンジする選手ではないため、プレー判断もシンプルになり、チームの攻撃にリズムが生まれます。
【モハメド・クドゥスの魅力②:ハイボールの収まりと猛追】
Embed from Getty Imagesうわずえのないクドゥスですが、ボディコントロールを駆使したハイボールの処理が得意です。後方から配給されるクリアボールなどに素早く反応し、相手に身体をぶつけながら空間を確保します。その際の足先は力んでおらず、ハイボールを処理することができます。過度に相手のユニフォームを掴んだり、身体を寄せる選手ではないため、スマートにボールが収まります。また、相手のディフェンスする選手がハイボールの処理に困ると判断した場合、それをクドゥスは見逃しません。例えば、クリアボールに対して先に落下地点に入ったディフェンスの選手に対して、やや助走をつけてアタックします。すると、勢いのあるクドゥスがわずかに先にボールに触れることができ、そのままゴール方向に進めます。このような隙に付け入る強みもクドゥスの魅力です。
【モハメド・クドゥスの魅力③:終盤でのプレスバック】
Embed from Getty Imagesクドゥスは1試合を通じてプレスの強度が落ちません。守備時には常にボールの取り所を探っており、ここぞというタイミングで奪いに行きます。見せかけのプレスではないため、隙さえあれば高強度で相手にぶつかりにいきます。無理なタックルやスライディングはしないため、高い位置でのボール奪取から攻撃に繋げることも期待できます。この強度は試合終盤でも落ちません。守備時に1列目の選手が抜かれた際、一目散にプレスバックを試みます。そのため、サイドバックの選手と挟み込むようにしてボールを奪うことができます。前線の選手に守備の強度が求められる現代フットボールにおいて、クドゥスの守備は一級品です。
似ているタイプの選手


スパーズ再生に向けて
モハメド・クドゥスの魅力をお伝えしました。
クドゥスはトーマス・フランク監督の要望にこたえる形で「守備」に目覚めました。元々、ウェストハムでもピッチを駆け回っていたクドゥスにとって、理論的に奪う位置が明確化された今、以前よりも守備能力が向上しています。無理の利く身体と献身的な姿勢がスパーズの攻守を支えています。スパーズは2025-2026シーズンからトーマス・フランク新監督の下で再起を図ります。その復活には間違いなくクドゥスの攻守にわたる貢献が鍵を握ります。
是非モハメド・クドゥスの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!
選手公式SNS
選手のプチ情報

クドゥスはライト・トゥドリーム・アカデミーに所属していました。ライト・トゥ・ドリーム・アカデミーは1999年にマンチェスターユナイテッドのアフリカ部門が発端で設立された育成専門の組織で、数多くの有名選手がこのアカデミーを卒業しています。例えば、2023年から2025年にブライトンで活躍を見せたシモン・アディングラや、同時期にサウサンプトンで活躍したカマルディーン・スレマナなどです。その他にもプレミアリーグのチームや世界各国のチームに数多くの選手を輩出しています。そんな卒業生のなかでもひと際目立つクドゥス。まさにライト・トゥ・ドリーム・アカデミーが掲げる「次世代のリーダー」としての活躍が期待されています。