こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はブラジル代表MFのマテウス・クーニャについて深堀をしていきます。クーニャはウルヴズでは絶対的エースに位置付けられており、試合を決定づけるプレーを連発しています。毎シーズンの移籍市場では必ずビッグクラブが熱視線を送るほど、完成度の高い技術と確かなメンタリティを持っています。
攻撃関与能力 | ★★★★★ |
守備貢献能力 | ★★★ |
サッカーIQ | ★★★★ |
身体能力 | ★★★ |
そんなマテウス・クーニャについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
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どんな選手?

基本情報
生年月日 | 1999年5月27日 |
出身地 | ジョアンペソア (ブラジル) |
身長 | 184cm |
体重 | 76kg |
ポジション | MF/FW |
利き足 | 右 |
市場価値 | 112億円 |
プレースタイル
前線のどのポジションでもプレーできる万能型の選手。特出すべきは「ボールを受けてからのドリブル」で、複数人と対峙する場面においても易々と抜き去っていきます。そのボールの受け方も万能で、よいポジショニングからボールを引き出すこともあれば、味方からの苦し紛れのボールを収めることもあります。ボトム10に沈むウルヴズにおいては後者の場面が多くありましたが、クーニャのボールキープが起点となり、攻撃を何度も完結させています。シュートチャンスでは必ずと言ってよいほどいいコースに蹴り分けることができ、両足から放たれるシュートは何度もプレミアリーグのゴールを揺らしてきました。
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プレー映像
これまでの経歴
2025年現在までのマテウス・クーニャの経歴を簡単に振り返りましょう。
FCシオン
在籍期間 | 2017‐2018 |
出場試合数 | 32試合 |
得点 | 10得点 |
アシスト | 6アシスト |
クーニャのキャリアはスイスリーグ1部のFCシオンから始まります。それ以前はFW三浦知良なども所属していたコリチーバ(ブラジル2部)の下部組織に加入していました。加入してすぐに結果を残したクーニャは若手の育成に定評のあるRBライプツィヒ(ドイツ1部)から接触を受けます。
RBライプツィヒ
在籍期間 | 2018‐2020 |
出場試合数 | 52試合 |
得点 | 9得点 |
アシスト | 1アシスト |
ドイツの地にやってきたクーニャは早速試合に出場。移籍初年度から39試合9得点の活躍を見せます。リーグ戦では25試合で2得点だったものの、ヨーロッパリーグで12試合6得点の大暴れ。また、2019年4月に行われたレヴァークーゼン戦で決めたゴールは、2018-2019シーズンのFIFAプスカシュ賞にノミネートされました。そして次シーズンの13試合に出場した時点でヘルタ・ベルリン(ドイツ1部)に引き抜かれることになります。
ヘルタ・ベルリン
在籍期間 | 2020‐2021 |
出場試合数 | 40試合 |
得点 | 13得点 |
アシスト | 7アシスト |
2020年の1月にヘルタ・ベルリンに移籍したクーニャは4年半の契約を結びます。ドイツでの経験があるクーニャにとって他チームでの適応はたやすいものでした。2019-2020シーズンの後半戦の11試合に出場し5得点を記録。次シーズンはさらにギアを上げ、リーグ戦27試合7得点4アシスト。得点以外の面でも効果的なアクションが多く、多くのサポーターから支持される選手になりました。
この活躍を受け、2021年8月にスペインの強豪アトレティコ・マドリード(スペイン1部)が獲得に名乗りを上げます。移籍金は約42億円で5年契約でした。
アトレティコ・マドリード
在籍期間 | 2021‐2022 |
出場試合数 | 54試合 |
得点 | 7得点 |
アシスト | 6アシスト |
移籍後すぐに行われたラ・リーガ第3節のビジャレアル戦で途中交代で投入されたクーニャは、ゴールこそ生まれなかったものの待望のデビューを飾りました。その後の試合にはコンスタントに出場し、リーグ戦29試合6得点4アシストと、上々の滑り出しをしました。同年のチャンピョンズリーグにも5試合出場しています。
しかし、次シーズンの2022-2023シーズンの成績は芳しくなく、冬までの半年間で17試合0得点2アシスト。背番号9を与えられたクーニャにとって、無得点は不名誉なものでした。この結果を受け、アトレティコ・マドリードはクーニャを買取義務付きのレンタル移籍させます。移籍先はイングランドのウルヴズ(イングランド1部)でした。
ウルヴズ
在籍期間 | 2022‐2025 |
出場試合数 | 92試合 |
得点 | 33得点 |
アシスト | 15アシスト |
アトレティコ・マドリードのサポーターに別れを告げたクーニャはイングランドの地でも存在感を放ちます。冬からの半年間で20試合に出場し2得点1アシスト。やや物足りなさはあるものの、冬からの加入選手にはこの難しさが付き物。全く結果を残せない選手がいる中ではクーニャの結果はまずまずでした。クラブはこの結果を踏まえ、クーニャをレンタル移籍から完全移籍へと移行します。移籍金は約70億円。ウルヴズの獲得した選手では最も高い移籍金(2025年6月現在)となりました。
2023‐2024シーズンからはその移籍金以上の活躍を見せます。36試合14得点8アシスト。このシーズン以降、プレミアリーグのビッグクラブへの移籍が常に噂される存在になりました。
2024-2025シーズンはチームが降格圏を彷徨いながらもなんとか残留。その立役者はクーニャでした。チームが16位と低迷する中、33試合15得点6アシストを記録。プレミアリーグ屈指のアタッカーとして圧倒的な地位を築き上げました。
プレミアリーグでの活躍が2シーズンにわたって証明されたクーニャには、2025-2026シーズンに向けた夏の移籍市場で、数々のビッグクラブからのオファーが届きます。同じくプレミアリーグのトッテナム、アーセナル、ニューカッスルなどの名前があがる中、最終的には2025年6月にイングランドの名門マンチェスターユナイテッド(イングランド1部)への移籍が発表されます。
マンチェスターユナイテッド
在籍期間 | 2025~ |
出場試合数 | 0試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
クーニャの移籍には約120億円の移籍金が支払われ、過去のイングランドの移籍市場と比較してもトップ30には入る大型移籍が実現しました。
代表歴(A代表)

デビュー年 | 2022年 |
出場試合数 | 14試合 |
得点 | 1得点 |
アシスト | 0アシスト |
2018年からユース世代のブラジル代表に選出されているクーニャは、第47回トゥーロン国際大会、東京オリンピック南米予選で得点王になり、その後のU-23ブラジル代表ではロナウジーニョの記録を塗り替えるなど、目まぐるしい活躍を見せており、2020年東京オリンピックではチームを優勝に導いています。そんなクーニャのA代表入りは2021年のFIFAワールドカップ南米予選でした。初ゴールはお預けになったものの、南米予選6試合に出場しました。
主な獲得タイトル
クラブ/代表 | 大会名 | 獲得回数 | 獲得年度 |
---|---|---|---|
U-23ブラジル代表 | 東京オリンピック | 1回 | 2020 |
U-22ブラジル代表 | モーリスレベロトーナメント | 1回 | 2019 |
マテウス・クーニャの魅力
【マテウス・クーニャの魅力①:突破力・打開力】
Embed from Getty Imagesボトム10に位置するウルヴズで際立つ活躍を度々見せているクーニャ。中でも、個人でのドリブル突破は世界屈指のレベルに達しています。相手にボールをさらしつつ、相手を引き寄せ、食いついたところで逆を突いてスピードに乗っていきます。ほとんどの選手が3人以上を抜くことができない中、クーニャは4人でも5人でも抜きにかかることができます。極端にボールが足から離れないため、常に一定のリズム感で相手と対峙できているように見えます。また、相手DFをかわした後にすぐ相手DFの進路に入り込むことで、身体をぶつけられないようにしており、相手の2度追いを回避することができています。
そのドリブル突破の流れから放たれるシュートも魅力的です。複数人を抜いたとは思えないほどにシュートが研ぎ澄まされており、高い確率で枠内に持っていくことができます。また、シュート単体での技術も相当高いものを有しており、どの位置からでもシュートを狙いにいくことができます。左足でのゴールも多い選手のため、シュートに関しては死角なしといえます。
そんなシュート技術を有しているからこそ、相手DFはクーニャをなるべくゴール前に近付けたくありません。しかし、クーニャは飛び込みづらい間合いを持つ選手です。卓越した技術を複数持つ選手の怖さが光ります。
【マテウス・クーニャの魅力②:とてつもないボールキープ】
Embed from Getty Imagesクーニャからボールを奪うことは至難の業です。ボールを置く位置が常に良いため、足を出しずらく、対応が非常に難しい選手の1人と言えます。ボトム10に沈むウルヴズにおいて、クーニャは戦術そのものでした。後ろ向きの状態でボールを受けても簡単に前を向き、攻撃の起点になります。味方の上りが遅れた場合であっても余裕のボールキープで味方を待ち、嫌なバウンドボールが配給されても易々と収めていました。特別にフィジカルが優れた選手ではないですが、体幹部分がしっかりしており、全身の連動性が高いです。そのため、屈強な選手とのフィジカル勝負においても互角でやりあえる力があります。押し込まれる展開が続き、試合の状況が苦しいチームにおいて、前線でのボールキープはチームの助けになります。そんな状況がウルヴズで長く続きました。しかし、クーニャがある程度の自由を持って、ピッチを走り回り、ボールを引き出すことでその苦しい状況を何度も打破してきました。チームにいれば必ず攻撃の起点となる選手です。
【マテウス・クーニャの魅力③:期待感溢れるオーラ】
Embed from Getty Imagesクーニャがボールを持つと思わず期待してしまいます。特段、ブラジルらしい足元のスキルで会場を沸かせたり、圧倒的なスピードで観客を驚嘆させたりしませんが、とにかくクーニャがボールを持つとゴールの匂いが漂ってきます。リヴァプールでいえばサラー、ブレントフォードでいえばエンベウモのような感覚です。猛者が集うプレミアリーグにおいては、これほどのオーラを漂わせる選手は珍しく、異色の存在と言えます。ポジションもワントップの位置からトップ下、両サイドまで幅広い適性がある為、攻撃の形がワンパターンに集約されないことも強みです。そういった意味では、どの位置からでも試合を決定づけるプレーができることがクーニャの期待感を演出しているのかもしれません。

ビッグクラブ再建のキーマン
マテウス・クーニャの魅力をお伝えしました。
クーニャは2025-2026シーズンからアモリム監督のもとでマンチェスターユナイテッドでプレーします。これまで、国外からの選手を多く獲得してきたユナイテッドにとって、クーニャの獲得は非常に意味のあるものです。また、低迷するユナイテッド(2024-2025シーズンは15位)において、クーニャの存在は光そのものです。おそらく、多くのサポーターにそのように映ると思います。そして、その重責を担えるほどの実力をクーニャは間違いなく持っています。ビッグクラブの低迷に終止符を打つことができるのか注目です。
是非マテウス・クーニャの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!
選手公式SNS
選手のプチ情報

先述したとおり、2025年6月にマンチェスターユナイテッドへの移籍が発表されたクーニャですが、数々のビッグクラブが触手を伸ばしていました。主なクラブはトッテナム、アーセナル、ニューカッスルでした。トッテナムはマンチェスターユナイテッドと同様に苦しいシーズンとなりましたが、ヨーロッパリーグへの出場権を獲得。アーセナルはリーグ戦2位フィニッシュでチャンピョンズリーグ権を獲得。ニューカッスルも昨年の勢いそのままにチャンピョンズリーグ権を獲得しています。一方のマンチェスターユナイテッドはというと、ヨーロッパリーグ決勝でトッテナムに1‐0で敗れ、ヨーロッパへの出場権を逃し、リーグ戦では15位フィニッシュで、一時期は降格まで囁かれる始末でした。そんなユナイテッドをクーニャは選択しました。一部の情報によると「クーニャはマンチェスターユナイテッドのファンであり、他のクラブに想いが傾くことはなかった」と言われています。まさに「愛」がユナイテッドへの移籍を実現させました。

