こんにちは!本ブログ運営者のエムログです。
今回はイングランド代表GKのジョーダン・ピックフォードについて深堀をしていきます。ピックフォードはエヴァ―トンの守備陣を後方から支える守護神で、チームの精神的支柱でもあります。苦しい試合展開においても情熱を忘れることなく最後まで戦い抜く姿はサポーターから愛されており、イングランド代表においても一定の評価を得ているGKです。
攻撃関与能力 | ★★ |
守備貢献能力 | ★★★★ |
サッカーIQ | ★★ |
身体能力 | ★★★ |
そんなジョーダン・ピックフォードについて理解を深めたい方はぜひ最後まで読んでみて下さい。
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どんな選手?

基本情報
生年月日 | 1994年3月7日 |
出身地 | シティ・オブ・サンダーランド (イングランド) |
身長 | 185m |
体重 | 77kg |
ポジション | GK |
利き足 | 左 |
市場価値 | 39億円 |
プレースタイル
シュートブロックを得意とする選手。素早い反応と動作で、遠距離、近距離問わず高性能なセービングをみせます。長年、イングランド代表のGKを務めていることもあり、セービングと声掛けで味方選手を後方から後押ししてくれます。また、1対1の場面では冷静に相手との間合いを詰め、最終局面で身体を大きくすることができるため、プレミアリーグにおけるGKの中では1対1の局面で優秀な選手です。一方で、ビルドアップ面には課題のある選手で、目線が下がっていたり、前線へすぐに蹴ってしまう癖があるなど、GKとしてはオールドタイプに分類されます。しかし、それを補うほどのセービング力が評価されており、チームによっては前線へ一気に配給するスタイルをとる為、そのようなチームにおいてはピックフォード以上の存在は見つけることは難しいでしょう。
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プレー映像
これまでの経歴
2025年現在までのジョーダン・ピックフォードの経歴を簡単に振り返りましょう。
サンダーランド
在籍期間 | 2002-2017 |
出場試合数 | ?試合 |
得点 | ?得点 |
アシスト | ?アシスト |
8歳で地元クラブであるサンダーランドの下部組織に入団したピックフォードは、2011年にトップチームに昇格を決めます。その後、いくつものクラブをレンタル移籍します。
ダーリントン
在籍期間 | 2011-2013 |
出場試合数 | 17試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
最初のレンタル先は、同じくイングランド北東部に位置するダーリントン(イングランド5部)。移籍後約3週間でトップチームデビューを飾ると、およそ1年で17試合に出場しました。
アルフレトンタウン
在籍期間 | 2013-2013 |
出場試合数 | 12試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
2013年2月にはアルフレトンタウン(イングランド5部)へレンタル移籍が決まります。わずか1カ月の短期レンタルでした。
バートンアルビオン
在籍期間 | 2013-2014 |
出場試合数 | 13試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
その後、バートンアルビオン(イングランド4部)にレンタル移籍すると、およそ半年間で13試合に出場し、更なる高みであるイングランド3部のカーライルユナイテッドへ短期のレンタル移籍が決まります。
カーライルユナイテッド
在籍期間 | 2014-2014 |
出場試合数 | 18試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
カーライルユナイテッドでも評価を高めたピックフォードは、所属元であるサンダーランドとの新契約にサインをし、同リーグでさらに経験を積みます。
ブラッドフォードシティ
在籍期間 | 2014-2015 |
出場試合数 | 34試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
2014-2015シーズン開幕前の夏の移籍でブラッドフォードシティ(イングランド3部)に入団したピックフォード。すぐにスタメンに名を連ね、正GKに定着。1シーズンの在籍で34試合に出場しました。イングランド3部で実績と経験を積んだピックフォードは次なるステップに挑戦します。
プレストンノースエンド
在籍期間 | 2015-2016 |
出場試合数 | 27試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
2015年7月にイングランド2部のチームであるブレストンノースエンドへレンタル移籍が決まります。このチームでもすぐに監督からの信頼を掴み取り、リーグ戦・カップ戦問わず出場します。およそ半年間の在籍となりましたが、27試合に出場しチームを11位フィニッシュさせました。
サンダーランド
在籍期間 | 2016-2017 |
出場試合数 | 35試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
長いレンタル移籍の旅を終えたピックフォードは、2016年1月に所属元であるサンダーランド(イングランド1部)に復帰を果たします。復帰後はシーズンも後半戦だったため、リーグ戦2試合、カップ戦1試合の出場にとどまりました。チームは勝ち点2差で残留を勝ち取り、2016-2017シーズンに望みを繋げます。そんな勝負の年となった2016-2017シーズン、開幕戦であるマンチェスターシティ戦と次節のミドルズブラ戦は控えだったものの、続くカラバオカップに初出場しクリーンシートを達成、続くリーグ戦のサウサンプトン戦で失点を1に抑えると、2016-2017シーズンはピックフォードが正GKを務めるようなりました。しかし、シーズンを終えてチームは勝ち点24の20位の最下位フィニッシュでした。
エヴァ―トン
在籍期間 | 2017~ |
出場試合数 | 319試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 2アシスト |
低迷するサンダーランドで確かな活躍を見せたピックフォードに救いの手を差し伸べたエヴァ―トン。エヴァ―トンはピックフォードに対して5年契約を提示し、移籍金はイングランド人GKとしては史上最高額である3000万ポンド(約50億円)。その移籍金と期待に応えるように、移籍後すぐ正GKとして実力を示しました。長いレンタル移籍の旅を終えたピックフォードは、自身の居場所を見つけ、そのクラブであるエヴァ―トンで8年以上活躍を続けています。
代表歴(A代表)

デビュー年 | 2017年 |
出場試合数 | 76試合 |
得点 | 0得点 |
アシスト | 0アシスト |
2017年の11月に親善試合である対ドイツ戦でイングランド代表デビューを飾ったピックフォードは、2018年のFIFAワールドカップで一躍有名になると、2022年のFAFAワールドカップでも正GKとして起用されました。その後も、クラブでの多大なる貢献が評価され、2024年のUEFA EURO 2024にも出場。長年、イングランド代表の正GKを務める選手となっています。
主な獲得タイトル
クラブ/代表 | 大会名 | 獲得回数 | 獲得年度 |
---|---|---|---|
エヴァ―トン | フロリダカップ | 1回 | 2021 |
U-23 イングランド代表 | モーリスレベロトーナメント | 1回 | 2016 |
ジョーダン・ピックフォードの魅力
【ジョーダン・ピックフォードの魅力①:アンダーボールに対する十分な弾き】
Embed from Getty Imagesシュートセーブに定評のあるピックフォード。中でもアンダーボールの処理がとてもうまく、セーフティーにゴールから遠ざけることができます。特徴として、ピックフォードの構えは他のGKと比べて低く、アンダーボールに対してスムーズにアクションを取ることができます。その際、シュートの威力や軌道に応じて、ステップワーク、自身の身体を倒す位置、手の形など、様々なアクションを自在に使いこなすことができます。イングランド代表GKの特徴として、低姿勢で構えることが挙げられますが、中でもピックフォードの構えは基本に忠実であり、無駄のない構えに見えます。その分、アンダーボールに対する処理が的確になっているのかもしれません。また、キャッチングを無理に狙いに行かないため、ファンブルが起きにくく、いらない失点を未然に防ぐこともできています。
【ジョーダン・ピックフォードの魅力②:ブッフォンのような牽引力】
Embed from Getty Imagesここぞという場面で「グッドセーブ」をみせるピックフォードは、元イタリア代表GKのブッフォンを彷彿とさせるものがあります。ピックフォードが一度波に乗ってしまえば、その試合のチャンスシーン全てを帳消しにしてくれます。そういった瀬戸際での好セーブを何度も見せるピックフォードは味方からの信頼も厚く、他チームのサポーターでも憎み切れない存在です。試合を見ていると、ピックフォードのセービングを機にチームに一体感が生まれ、ピックフォードのセービングが波に乗ったころには城壁のような堅い守備陣形が生み出されることも少なくありません。日によって好不調が別れるGKではありますが、セービングでチームを救い、コーチングでチームを鼓舞する姿はGKとして頼りになる存在です。
【ジョーダン・ピックフォードの魅力③:姿勢は常にフラットに】
Embed from Getty Images誰しもが「入った」と思うシュートを防ぐのがピックフォード。特に、近距離シュートへの反応が俊敏で、味方選手も驚くほどです。近距離から放たれるシュートに関しては色々なシチュエーションがありますが、例えば、クロスボールを相手選手がヘディングで捉えた場合、多くのGKはクロスボールと同様の方向に体重がかかり、体重がかかってしまった方向とは逆の方向に飛びづらくなってしまいます。一方で、ピックフォードはクロスボールから早めに目を切り、ボールの落下地点に対してフラットな姿勢で待ち構えます。状況次第ではフラットな姿勢が整わない場面もありますが、ピックフォードが完全に逆を突かれた、もしくは反応できなかったシーンは少ないように思います。また、1対1の場面では、ある程度割り切って相手のシュートコースを読んで左右どちらかに身体を倒すGKが多くいます。こうすることで、ゴール隅に放たれるシュートを止めることができ、ビッグセーブを生み出すことができます。一方で、ピックフォードは身体の重心を常に真ん中に保つスタイルをとります。最後までボールを観察し、相手の動きとシュートに合わせて身体を倒します。そのため、ゴール隅のシュートはセーブしにくくなりますが、堅実にゴールを守ることができ、フェイントを駆使してGKの体勢を崩そうとする相手FWに対してプレッシャーを与えることができます。

勝負師ピックフォード
ジョーダン・ピックフォードの魅力をお伝えしました。
ピックフォードはイングランド代表GKに長年選出され、出場を重ねてきました。そしてその経験はイングランド代表に大きく貢献しました。しかし、ピックフォードがGKに選出されるたびに「賛否の声」があがります。それは、時代に逆行するようなオールドタイプのGKで、ビルドアップ能力に劣るからです。確かに、味方から受けたパスの配給場所とボールの質は最善とはいえないシーンが多くあります。しかし、ピックフォード以外にイングランド代表GKを務めあげることができるGKがいるかと言えばそれも怪しいところ。GKジョーダン・ヘンダーソンやGKアーロン・ラムズデールもいますが、ここぞという場面での勝負強さ、後方から味方を鼓舞する姿勢などがピックフォードに劣ります。この勝負強さがピックフォードが毎回選出される理由でしょう。
是非ジョーダン・ピックフォードの魅力を踏まえてプレミアリーグを楽しんでください!
選手公式SNS
選手のプチ情報

ピックフォードはピッチ外の問題でお騒がせする選手で、2019年に2度の素行で注目が集まりました。1度目は、サンダーランド市内のパブにて、自身の恋人を馬鹿にされたことが原因で乱闘騒ぎを起こし、2度目は、ショッピングモール内にある身体障害者用の駐車場に車を停止させ注意を受けました。この出来事は、ピックフォードのピッチ内での情熱と、時折見せるうっかりミスに重なる部分があり、ピックフォードらしいと言えばらしいですが、イングランド国内では多くの批判的な意見が寄せられました。それでも、クラブ・代表ともに全力で挑む姿勢と確かな技術はサポーターから愛され、後押しされています。